2016 5 11

秘蔵の品

さてさて?
この画像は一体何だと思いますか?201605117

実はコレは5~6年程前に
日本総代理店の社長がドイツに行く際に
Dankeからのお願いをバウアー社に伝えてと
頼み込んだ品。

実はこれは、クリスチャンバウアーの
フルエタニティーのダイヤを留める前の
空枠を売って欲しい!…とお願いしてきてと頼んだ品。
201605118

最初はバウアーも
「何でそんなモノが欲しいのか?」
「空枠買っても売り物にはならないモノを
わざわざ買わなくても・・・?」
「そんなリスクを背負わなくても…。」などなど
難色を示していたらしい。

何と言ってもバウアーは職人の集まり
空枠はダイヤを留めて始めて指輪として完成する訳で

つまり、未完成品の空枠は
世に出したくないと…。

しかし
私が何故?新しいデザインサンプルよりも
その当時、この空枠に魅力を感じたのかを説明し
理解を示してくれていた社長なので
諦めずに交渉を重ねて来てくれて

そして、最後の殺し文句を…。

「確かに空枠は未完成品なのかもしれないが
そのプロセスだって
見せていける内容(仕事ぶり)をしているのが
バウアーなのでは?」と…。

完璧、台本通りの展開に
201605116

そぅ!なんです。
何故?私が手に入れたかったのかと言うと

お客様は完成されたダイヤモンドリングは
たくさんご覧になられていると思いますが

でも、作る過程を知らないのでは?
私もきっとこの業界にいなければ
空枠を手に触る機会などなかったから…。

特に男性の人に見て欲しい。
そして、知って欲しかったプロセスです。

男性はダイヤキラッ!キラっ!を
自分で身につけて楽しめる訳ではないですし

では?
男性は何で贈る喜びを感じられているのだろうか?と
一つの疑問がずっとあり

勿論! 贈ったモノを身につけてる彼女の姿が
一番だとは思いますが、他にないのだろうか?

ならば、自分が彼女に贈る指輪には
こんなストーリーがあって
こうやって作り出されたと背景を知る事で
「コレを…。ならば贈りたい…。」と
もっと強い意志が芽生えるのでは?

デザイン・金額以外にも選択肢があったなら
贈る喜びは勿論、選ぶ喜びを感じる事が
もっと出来るのではないだろうか?と…。

しかも、バウアーは鍛造・削り出しの製法の地金。
密度の詰まった地金= 硬い

この空枠に一つひとつダイヤをセットして
爪を伏せていくだけでも大変。
ダイヤの輝きとは違う地金の美しさ
バウアーの地金にはあります。
言葉では伝えきれないオーラが「生」には。

その地金の空枠にダイヤが全部留められた時
一体?! どぅ? なるんだろう ?
ちょっとワクワクしませんか ?

201605113

空枠は生々しいほどの削り出し感で男性的。
しかし、ダイヤを留めてしまえば
好き嫌いは別にしてでも
誰もがダイヤの美しさに目を奪われ
ダイヤの会話ばかりで誰も地金には目もくれない。

そんな意味でも
地金は「縁の下の力持ち」的存在。
なかなか脚光を浴びる機会が少ないのが
ダイヤを支えてるいる地金ではないでしょうか?

ダイヤが「光」  ならば   地金は「影」

そんな 「影」 の部分にずっと拘り続けて
130年以上の歴史あるクリスチャンバウアーだからこそ
私は空枠に価値を感じ、是非!足を運んでくださった
お客様には実際手に取って、触れて頂きながら
伝えていきたい事があったからです。

そこまで言われちゃ~。
バウアーだってね。と言う事で入手していた
Danke秘蔵の「輪」

ちゃんとお代も数十万
お支払いして購入しましたよ。

そして、今でも中の刻印を見る度に
熱いモノが込み上げてきます。
201605119それは、指輪としては完成されていない指輪。
ダイヤ6石しか留めていない指輪。

そんな指輪に対してでも
間違いなくクリスチャンバウアー社で
作りましたの証
「もみの木」マークが印字され

6石だけどダイヤを証明する証として
6石のトータルカラット(0.24ct)
ダイヤの品質を証明する(TW-SI)
素材(AU750)と全て印字されて
手元に届いたあの日の事が今でも忘れられずにいます。

こちらの取り組む姿勢と言うか想いを
しっかり、受け止めてくれた証の印字だと
私は思っています。

変な話、この印字がなければ心無いお客様なら
「そこらへんで買って来た鋳造の空枠じゃないの?」
「本当にコレって本物?」
「本当に鍛造の空枠?」と言われた時に
証明出来ない事になりますからね。

水戸黄門ではないですが
「この紋どころが…。」で全てが解決出来る。

クリスチャンバウアーは世界で通用する
インターナショナルなブランド。
そのブランドが日本の地方のお店の
小さな声をあの当時、良く受け入れてくれたと
今でもこの空枠を見る度に
コレを手に入れるまでのエピソードが思い出され
そして、遠いドイツから励まされているようにも感じます。

一つの指輪から繋がる私にとっては宝のエピソード。
クリスチャンバウアーとの「絆の輪」。

皆さんも指輪から繋がる
エピソード持ってますか?持ててますか?

今でもその指輪を見る度に
胸が熱くなるエピソードありますか?

そんな想いが備わってこその結婚指輪。
結婚指輪として意味があるのではないでしょうか?

あの日、あの時、自分との約束!
「この人となら、一生添い遂げれる」と決断した日の事を
時折り、ふと思い出させてくれるのが
結婚指輪のもう一つの意味では?と私は考えています。

私自身はこの指輪に次なるストリーを夢見ています。
この6石がフルセッティングされた
フルエタニティーとなった姿で
皆様に今度は見て知って頂きたいと思っています。

【関連記事】
・ダイヤの留め方応用編

 

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