2016 7 5
表面加工の〆は
ちょっと現実的なお話しを・・・。
よくお客様がデザインを選んでいる時に
「マットが好き!」
「マットだからこのデザインがいい!」と
言われている言葉を多く耳にします。
どのお客様にも必ずお話すのが
マットは最初だけです。と…。
それは、毎日身につけているとモノに指輪があたったり
擦れたりすると徐々に
マット → ポリッシュみたいな光沢 + 小傷が入ってしまいます。
使用してる以上は「無傷な指輪」は
存在しないと言うのが現実です。
モノにあてていないと言っても
大なり小なり指輪に小傷があると言う事は
無意識にあてている証拠。
小傷を心配される方が多い割には
指輪の耐久性・強度は大丈夫?と考えられている方が
以外のにも少ないのではないでしょうか?
見た目の表面加工も大事ですが
永く身につける指輪には基本の真円が
どれだけキープ出来るかがもっと大事
つまり中身が大事。
で!
その真円がキープさえ出来ていれば
表面を軽く削ればいつでも使用前のマットは
アフターメンテナンスでよみがえらせる事は限りなく可能です。
そして!
真円をキープさせ出来ていれば次なるお楽しみゾーンが待っています。
永年使い続ける醍醐味として地金の味・風合いを
生涯お楽しみ頂けるのです。
挙式から同時にお二人で
使い始めらても同じ場所に同じ傷はつかない訳で…。
仮に同じデザインを身につけている人が居たとしても
指輪の小傷は十人十色!年数も様々
画像の指輪も既に旦那様と奥様で光沢の出たかに違いが…。
つまり
結婚生活の年数が経つほど唯一無二の指輪となるのです。
右・新品(店頭サンプル) 中・5年使用(お客様) 左・14年使用(店主私物)
<注>
この経年変化の指輪は写真では色・ツヤ感がお伝え出来ていなくて残念ですが
実物は本当にシブイくてツヤと言うか磨きでは出せないテリ感?!が堪らないです。
こんな感じでどんどん
自分使用に変化を楽しめるのが質の高さがあってこそ!
革とかデニムの感覚に似ているとでもいいましょうか?
実は貴金属でも
経年変化を楽しめるモノがあるのです。
これを傷ととるか風合いととるかは
指輪を手にするまでのプロセスに秘密ありです。
その秘密を知りたい方は
是非!お越しください伝授致します。
<おまけ>
ご自身の手も40代・50代にもなれば
肌ツヤも今とは違い悲しいかなシミやしわが…。
そんな時に果たして、無傷な指輪が本当に似合うのでしょうか?
むしろ、手の年輪と指輪の質感が40代・50代とマッチングしてくる感じです。
(共に歩んで来た実感が湧くとでもいいましょうか?)
ここ最近、特にこのマッチングを感じる店主ですが
14年越しの指輪を見ながら痛感!
やっと自分のモノになってきたと…。
<とあるお客様との小話>
「その指輪を売って欲しい!」と
てっきり、この指輪のデザインの話かと思っていたら
「使い込んでるその指輪が欲しい」と
「いくらだったら売る?」と…。
「ここにいくらお金を積まれても(笑)この指輪は売らないです。
それは私の人生の痕跡がギュっ!とここに凝縮されてる指輪は売れないです。」
「いいなぁ。そんな風に思える指輪。言い切れる指輪を俺も探したい」っと
こんなやり取りをした事も過去にあったなぁ~。
痕跡 = 小傷 = 我が人生 !
では!又!
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